税務申告まで一気通貫で業務の効率化を実現!
クラウドと自計化推進で、更なる顧客満足と新規獲得を目指す

辻・本郷 税理士法人:平松 哲治様、國本 一栄様 ■所在地:(本社)東京都新宿区、(岡山支部)岡山県岡山市 ■事務所規模:1,400人以上
今回は、クラウドシステムの利用比率を法人クライアント全体で3割以上に引き上げることを目標に掲げている「辻・本郷 税理士法人」様を取材させていただきました。数ある支部の中でも、特にクラウドの活用を積極的に進めていらっしゃる岡山支部の平松支部長と國本様に、A-SaaS(エーサース)導入におけるメリット、今後の課題や展望についてお話をうかがいました。

「クラウドで、かつ税務申告まで一気通貫で行うことができる」が導入の決め手

-A-SaaS(エーサース)導入の経緯やきっかけについて教えてください

本部から「A-SaaS(エーサース)というクラウドシステムがある、使ってみたらどうか」という紹介を受けて導入しました。岡山支部は4年半ほど前、地元の先生が引退される際に、辻・本郷 税理士法人がM&Aで吸収合併する形で誕生しました。その先生が利用していらしたシステムの保守契約が1年ほど残っていましたので、当初はそちらを利用していました。しばらくはメンテナンスもしてもらっていましたが、1年が経とうとしたときに、契約期間が終わった後はどうしようか、という話になり本部に相談をしました。

最初に紹介されたのは、他社のクラウド会計ソフトでした。とりあえずそちらを使い始めましたが、税務申告の機能まではありませんでした。決算までは処理することができますが、申告処理を行うことができません。しばらくこちらの会計ソフトを利用したのちに再度本部に相談を持ち掛けたところ、「A-SaaS(エーサース)であればクラウドで、かつ税務申告まで一気通貫で行うことができる。使ってみたらどうか」ということで薦められて導入しました。

現在は、最初に紹介された他社のクラウド会計ソフトと、本部で主流となっている非クラウド型のシステム、そしてA-SaaS(エーサース)の3本立てでシステムを運用しているという状況になります。

法改正などがあった場合でも、アップデートや設定変更を気にする必要がありません

-現在、どれくらいの割合でA-SaaS(エーサース)を利用されているのでしょうか。

給与についてはお客様の9割以上、税務申告で7割以上、財務会計は2割程度という割合でA-SaaS(エーサース)を利用しています。

給与については、ほとんどA-SaaS(エーサース)を利用しています。9割のお客様についてはA-SaaS(エーサース)、残りの1割を非クラウド型のシステムで処理するという割合です。特に、ご自身で給与計算をされるお客様についてはA-SaaS(エーサース)を利用いただいているケースが多いです。

社会保険も対象の保険名と生年月日を入力すれば、自然と控除額が算定されます。法改正などで料率が変更になった場合でも、自動でバージョンアップされるため、アップデートや設定変更を気にする必要もありません。賃金台帳についてもデータを入力しておけば自動で作成されますので便利です。

オプションや他のソフトをインストールしなくても月々の給与明細を作成することができます。岡山支部のお客様には会社を設立したばかりで、給与計算についてあまりよくご存知でない会社様が多いです。そういったお客様に対しては、支給額等だけを教えていただいて、給与明細を作成してあげることができます。お客様にも非常に喜ばれます。

最初に紹介された他社のクラウド会計は、税務申告の機能がありません。そのため、申告業務については、A-SaaS(エーサース)で申告するか、非クラウド型のシステムで申告するかの二者択一になります。

他社のクラウド会計で決算しているお客様については、一部は紙で申告してしまうところもありますが、基本的にはA-SaaS(エーサース)を利用して税務申告をしています。そのため、税務申告については全体の7割くらいを処理していることになります。自計化しているお客様の場合、決算までは他社のクラウド会計で処理して、税務申告はA-SaaS(エーサース)にデータを移して電子申告する、という流れが多いです。

本部で主流となっているシステムで財務会計を処理しているお客様については、そのまま税務申告までやってしまうことが多いです。サーバーが本部にあるため、毎回予約して専用回線を通して利用します。本部や他支部の誰かが利用していると使えませんので、業務予定を組み立てなおす必要が出てきます。そういった点がやはり少し手間ですので、私たちは基本的にA-SaaS(エーサース)しか利用していません。ですが、新しく入所される方はやはり本部で主流となっているシステムも使えるようにしましょう、ということで非クラウド型のシステムを利用してもらうこともあります。

財務会計が2割程度ほどに留まっている要因としては、自計化しているお客様については、本部から最初に紹介されたクラウド会計システムを利用する方針で進めてしまっていたことが大きいです。そのため、6割ほどはまだそのクラウド会計システムをまだ利用しています。残りは、本部で広く使われている非クラウド型のシステムを利用しているということになります。

お客様に提供できるサービスの幅が確実に広がったと感じています

-A-SaaS(エーサース)を導入したことで感じているメリットを教えてください。

A-SaaS(エーサース)の給与システムのおかげで、お客様に喜ばれるようになったと思います。実は、もともとそれほど給与関連には強いというわけではなく、以前は給与システムも利用していませんでした。そのため、給与計算などはどちらかというとお客様にお任せしていたといのが正直なところです。

A-SaaS(エーサース)の給与システムは使いやすいこともあり、お客様にお任せしていた給与計算を事務所でもやってあげられないかと考えるようになりました。自分たちで使ってみようと思うことで、自然と給与に関する仕組みがわかるようになりました。社会保険の計算の仕組みや、なぜ年に2回も改正が行われるのかなど、お恥ずかしい話ですが、料率の変更などに合わせて一緒に学んでいくことができました。実際にそういった業務をこなしてきた方には、簡単で当たり前のことかもしれませんが、普段そういったことに触れてこなかった我々としては新鮮で非常に勉強になりました。今では、法改正が施行される前に自分たちでキャッチアップして、事前にお客様にご案内したり、説明してあげられるようになりました。お客様に提供できるサービスの幅が確実に広がったと感じています。

会計システムについても、データを入力すれば試算表や損益表、月次の数字もリアルタイムに反映されるため、最新の情報を簡単にお客様にお見せすることができます。前年同月のデータも比較してお見せすることができるので、経営的に重みのある資料を提供できるようになりました。賃金台帳などについても「社労士から求められているのですぐにいただけませんか?」といった要望にも即座にお応えできるので、お客様にも喜んでいただいています。

お客様により喜んでいただくためにも、A-SaaS(エーサース)での自計化を進めていきたいと思います

-A-SaaS(エーサース)導入において障害となった点、もしくは今後の課題がありましたら教えていただけますか。

お客様からするとA-SaaS(エーサース)への切り替えによる影響はほとんどなかったと思います。以前のシステムで利用していた帳票が出せなくなったということもありませんでした。項目などについて、多少は変わったところもあったかもしれませんが、お客様は気づかないレベルだったと思います。

私たちに関して言いますと、以前のシステムとは科目検索や摘要検索などの細かい操作方法が異なるため、切り替えた当初は少し戸惑いました。しかし、ボタン一つで試算表の税込・税抜表示を切り替えられるなど、便利になった点も多いですし、大きな抵抗はなくスムーズに導入できたと思います。

導入における障害という点ではそれほど思いつきませんが、今後A-SaaS(エーサース)を使いこなしていくという観点では、やはり自計化を推進していくということが課題になると思います。先ほども申し上げた通り、最初に紹介された他社のクラウド会計システムを導入してしまったお客様もまだ数多く残っており、自計化しているお客様については、まだA-SaaS(エーサース)に切り替えられていないところが多いです。お客様ご自身でA-SaaS(エーサース)の会計システムにデータを入力していただければ、税務システムにも自動で反映されるため、事務所側ではそのまま税務申告の業務に移ることができます。現金出納帳を入力してもらうだけでもお客様と会計事務所の双方に十分なメリットがあると思います。他社のクラウド会計からデータをインポート、もしくは打ち直す必要もなくなるため、非常に効率的に業務を行うことができるのではないかと期待しています。
 

給与システムについても、お客様に計算していただいた支給額を事務所側で入力するのではなく、お客様にA-SaaS(エーサース)で直接給与計算をしてもらうことで、効率的に業務を行っていただけると思います。入力いただいたデータを事務所側で確認した後は、給与明細や社労士に提出する賃金台帳もお客様で作成・印刷してもらうことができます。わざわざ事務所に依頼することによるタイムロスも防げるため、お客様としても時間の短縮になりますし、事務所としても効率化が図れます。

リアルタイムでデータを共有できる点や、自動でバージョンアップが行われるためデータやバージョンのやり取りを気にしなくていい点、バックアップが自動で取得される点などにもA-SaaS(エーサース)のメリットを実感しています。お客様により喜んでいただくためにも、A-SaaS(エーサース)での自計化を進めていきたいと思います。

A-SaaS(エーサース)を使いこなす、という観点では、もっと機能のことを知っていく必要もあると思います。以前のシステムと使い勝手が違う部分について、「A-SaaS(エーサース)ではできないんだ」で終わってしまっていた部分があるようです。定期的に新しい機能がリリースされているようですし、操作方法は全く一緒ではなくても、A-SaaS(エーサース)にはA-SaaS(エーサース)としての機能があり、その機能を自分たちでキャッチアップして、より効率的に利用していくという姿勢が必要だと感じています。リリースノートを拝見したり、ヘルプデスクや担当営業の方たちに問い合わせることで、私たち自身の習熟度をもっとあげていきたいと思います。

業務を効率化することで、よりお客様に付加価値を提供していきたいと考えています

-A-SaaS(エーサース)を利用いただくことで会計事務所の業務を効率化し、顧問先喜ばれる活動に集中していただきたいと考えています。そういった観点で、A-SaaS(エーサース)に期待することは何ですか?

A-SaaS(エーサース)で自計化を推進して、お客様に利用していただくことが前提にはなりますが、業務を効率化することで、よりお客様に付加価値を提供していきたいと考えています。例えば、手書きで出納帳を作成しているお客様に対して、現金出納帳だけでもお客様自身で入力していただきたいと思います。残ったものだけを事務所でチェックして入力する、ということだけでももっと効率化できると思います。ある程度整備されてきたら、次は預金も入力していただく、という具合に広げていけるのではと思っています。最終的には、事務所側はチェックするだけにできれば、さらに効率化すると期待しています。

私たちの業務が効率化すれば、月次の決算などをより早くお客様に届けられるので喜ばれると思います。また、効率化することで確保できる時間を、新規のお客様への対応に活用していきたいです。現在、本部や業務提携をしている企業から、岡山近辺で会社設立を希望する方や、顧問税理士を切り替えたいという方の紹介を多数受けています。業務に追われてしまうと、そういった見込顧客の方々に十分な時間を費やすことができません。そうすると、事務所として機会損失になってしまいますし、何よりご相談に来ていただいた方にも申し訳が立ちません。

そういった紹介の案件に対してもしっかりと時間をとって向き合い、我々の提供するサービスについてしっかりとご説明することができるように、A-SaaS(エーサース)での自計化をしっかりと進め、効率的な事務所経営をしていきたいと思います。その結果、お客様の新規獲得にもつながり、事務所としてもうれしい結果につながっていくと思います。

記帳代行サービス「経理宅配便」のクラウド導入を推進されている遠藤豊子統括部長の導入事例記事はこちら>>>

取材先情報

私たちは会計を通じて安心のトップ・ブランドの構築を目指します。

 

辻・本郷 税理士法人

代表者名 徳田 孝司
所在地

(本社)東京都新宿区

(岡山支部)岡山県岡山市

A-SaaS導入時期 2014年6月
事務所規模 1,400人以上
WEBサイト http://www.ht-tax.or.jp/
私たち辻・本郷 税理士法人は、グローバルな専門特化型の税理士法人を掲げる経営理念を実践するために、倫理網領および行動規範の遵守を日常業務の根幹と位置付け、公正かつ確実に行動する企業風土をつくっていきます。
仕事の前に、人として信頼されることが全ての始まりです。
知識・経験・情報を最大限活用して、チーム力、サービス力、そしてスピード力で、最高水準のサービスを心がけます。
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