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令和3年度電子帳簿保存法改正を解説!第7回 ~中小企業の取り組み実態と今後の課題~

皆さん、こんにちは。
Mikatus(ミカタス)の中尾です。

改正電子帳簿保存法が施行されてから3ヶ月が経過しました。昨年は「電子取引」の電子データ保存義務化が大きな話題になりましたが、年末に発表された猶予期間により「電子取引」をめぐる動きもひと段落した感があります。

今回はこの連載の最終回として、「電子取引データ保存」への中小企業の取り組み状況を確認しつつ、これからの制度改正を見据えた中小企業の課題をみていきましょう。


目次[非表示]

  1. 1.「電子取引データ保存」 中小企業・小規模事業者の取り組み状況
  2. 2.課題はインボイス制度対応と請求書作成業務のデジタル化
  3. 3.請求書作成業務のデジタル化から「電子取引」へ

「電子取引データ保存」 中小企業・小規模事業者の取り組み状況

A-SaaS(エーサース)の電子取引データ保存システムの利用状況をみていくと、数百件の事業者の方が1月から利用を開始し、3月までにその数も伸びてきています。また、事業者の方が登録されるファイル数も確実に伸びています。

電子取引での電子データ保存義務化について事前に準備を進められていた税理士、事業者の方から利用が始まっているとみています。


税理士、事業者の方にとって準備期間が短かったこと、急遽猶予期間が設けられ令和5年12月31日までは紙での保存も認められたこと、税理士の方にとって1月~3月は繁忙期で本格的な検討を後回しにされた方も多かったことなどを考慮すると、現状の利用状況はこんなものかなと思っています。

ここ2週間ほどは、繁忙期を終えた税理士の方からの問い合わせが入ってきていますので、電子取引されている税理士、事業者の方はこれから準備を整え、新たに利用開始されていくものと考えています。


ところで、この電子取引での電子データ保存義務化については、弊社も他ベンダーも「すべての事業者に影響のある改正」としてアピールしてきました。はたして本当にそうなのでしょうか?

図1は日本商工会議所が昨年11月に公表した資料『「消費税インボイス制度」と「バックオフィス業務のデジタル化」等に関する実態調査結果』から、請求書等の作成業務のデジタル化状況の調査結果です。


図1:請求書等の作成業務のデジタル化状況


事業規模が小さくなるほど「手書き」の割合が大きくなっています。紙に手書きで作成した請求書をやり取りしているのであれば電子取引にはなりません。また、事業規模が大きくなってもそこそこの割合の事業者の方が表計算ソフトを利用しています。こうした事業者の方が紙に請求書を印刷し、やり取りしているのであれば電子取引にはなりません。

このように請求書を紙で授受している事業者の方で、インターネットで物品やサービスを購入することがなければ、電子取引に該当する取引はありません。このような事業者の方は、電子取引での電子データ保存義務化への対応を心配する必要はありません。しかし、この状況に留まっていて良いのでしょうか?


課題はインボイス制度対応と請求書作成業務のデジタル化

電子取引での電子データ保存義務化の猶予期間は令和5年12月31日までとされています。その3ヶ月前の令和5年10月にはインボイス制度が導入されます。
このインボイス制度導入こそ「すべての事業者に影響のある改正」になります。

図2は同じ日本商工会議所の資料からインボイス制度導入への準備状況について、図3はインボイス制度導入に向けた課題についての調査結果です。


図2:インボイス制度導入への準備状況


図3:インボイス制度導入に向けた課題


インボイスは「適格請求書」と呼ばれ、現行の「区分記載請求書」の記載事項に比べて、税率別の税額や適格請求書発行事業者としての登録番号など、記載を義務付けられる項目が増えます。
図2をみると、このインボイス制度への準備を具体的に進められているのは、まだわずかな事業者の方しかいません。

また図3をみると、多くの事業者の方が「制度が煩雑でよく分からない」と答えています。標準税率10%と軽減税率8%の物品を取引している場合は、税率別の税額の記載が必要になりますが、標準税率10%の取引しかなければさほど難しい対応ではありません。要は自社の事業に落とし込んでどうすれば良いかまで理解できていない状態にあるのだと思います。

さらに、図1でみたような請求書作成業務のデジタル化状況と併せて考えると、手書きやExcelで請求書を作成している事業者の方には、特にインボイス制度への対応が難しく受けとめられているのではないでしょうか?


こうした中小・小規模事業者の方の状況をみると、インボイス制度への対応を請求書作成業務のデジタル化をもって進めていくことが、優先して対応すべき課題ではないでしょうか?

この資料では、インボイス制度導入を機に、免税事業者から課税転換しようと考えている事業者の方が20%程度いることも報告されています。おそらく、令和5年10月までの間に、この割合はもっと上がっていくと考えられます。こうした事業者の方も請求書作成業務のデジタル化は必須の課題になると考えています。


請求書作成業務のデジタル化から「電子取引」へ

A-SaaSの「請求書発行システム」はこのインボイス制度にも対応した、手軽にご利用いただけるシステムです。このシステムで作成した請求書をメール添付で送付するなど電子取引する場合は、電子取引データの保存にも対応しています。
現在、請求書を手書きやExcelで作成している事業者の方には、是非ご利用いただきたいシステムです。

そして、1月にリリースしました「電子取引データ保存システム」は、3月のバージョンアップで、法の要件を満たした検索機能を搭載しました。これで電子取引での電子データ保存の法的要件はすべて満たしたことになります。すでに電子取引を行なっている税理士、事業者の方は安心してご利用いただけます。

令和5年10月にはインボイス制度が導入され、令和6年1月には電子取引での電子データ保存が義務化されます。まだ時間はありますが、その時になって慌てないように、早め早めに準備しておくことが大事です。

請求書作成業務のデジタル化から「電子取引」へという流れを、A-SaaSのご利用で進めていただければ幸いです。

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