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令和3年度電子帳簿保存法改正を解説!第4回 ~電子取引厳格化に猶予期間~

皆さん、こんにちは。
Mikatus(ミカタス)の中尾です。

電子取引データ保存の義務化に関して、2年間の猶予期間が設けられることが与党の税制改正大綱に盛り込まれました。おおまかに言えば、やむを得ない事情がある場合に限り、従来どおり、電子取引データを印刷して書面で保管することを認めるというものです。しかしながら、これはあくまでやむを得ない場合に限る措置ですので、法改正がなくなったわけではないことに留意が必要です。

Mikatusは1月3日に「電子取引データ保存システム」をリリースいたしました。業務を効率化しながら、法改正の趣旨に沿って電子取引データの保管を簡単に行える環境を、A-SaaSユーザーのみなさまに無償で提供開始いたしました。

今回は、猶予期間の制度内容を確認しつつ、電子取引の未来に広がる世界についてお伝えしたいと思います。

目次[非表示]

  1. 1.猶予期間は2年間
  2. 2.猶予期間が認められるケース
  3. 3.電子取引の未来に広がる世界

猶予期間は2年間

令和3年度の電子帳簿保存法改正では、会計帳簿の電子保存やスキャナ保存は要件が緩和され、かつ義務ではなく引き続き書面での保存も認められています。これに比べ、電子取引での電子データ保存の義務化は唐突な感が否めない改正でした。

もともと会計帳簿の電子保存も、スキャナ保存も中小事業者の取り組みは極めて少ないため、今回の改正を知らない中小事業者も多くいたのではないかと思われます。そんななか、すべての事業者に影響する電子取引の改正が施行まで1年もないことに非難の声が上がりました。そうした状況から、今回の猶予期間が設けられることになったと思われます。

猶予期間は令和4年1月1日から令和5年12月31日までの2年間です。その間は、電子取引の電子データから出力した書面を従来通り保存しておけば良いことになりました。


猶予期間が認められるケース

この猶予期間、無条件に認められるわけではありません。
では、どのような場合に認められるのか、昨年12月27日に発令された財務省令から、以下のように要約できます。


*電子取引の電子データを保存要件に従って保存できないやむを得ない事情があると所轄税務署長が認める場合
*質問検査権に基づく電子取引の電子データを出力した書面の提示又は提出の求めに応じることができること


電子取引データを出力書面で保存する場合でも、所轄税務署長への事前手続きは不要とするとしています。実際に税務調査があった場合に、「保存要件に従って保存できないやむを得ない事情」を申し出、それが税務署長に認められれば、猶予期間として2年間は出力書面の保存が認められるということです。

この「やむを得ない事情」では、「保存要件を満たすシステムの準備が間に合わない」や、システムはあっても「電子データを保存する社内体制の整備が間に合わない」といった事情が認められるかもしれません。ただし、こうした事情を2年の間、税務当局が認め続けるのか、現時点で確証を得ることはできません。

税務署長の承認を得られるかどうかは、税務調査に当たってみなければわからないので、「やむを得ない事情」をどう言えば認められるのかを考えるより、前向きに取り組むほうが得られるメリットは大きいと考えられます。いずれにしても、2年後には電子データの保存に取り組まなければならないため、なるべく早いタイミングで電子データの保存に取り組み、メリットを引き出すほうが良いでしょう。

なお、電子取引の電子データ保存の義務化を知った事業者の間では、メール添付でPDFの請求書等を授受していたものを書面でのやり取りに戻す動きもあるようですが、業務の非効率化につながりますのでまったくお勧めできません。


電子取引の未来に広がる世界

A-SaaS「電子取引データ保存システム」は、将来的にA-SaaS「会計システム」と連動することを念頭に設計されています。近い将来、「電子取引データ保存システム」から仕訳を作成し、仕訳と電子取引データを紐づけて管理できるようにすることを検討しています。また、AIを活用した自動入力も検討しています。技術の発展が目覚ましい分野ですので、適切なタイミングで最適な技術を投入できるように準備を進めていきます。

日本全体の動向に目を移すと、令和5年10月にはインボイス制度が導入されます。標準仕様のもとで電子インボイスの普及を図る動きも進められています。今後、事業者間でやり取りされる請求書等の環境は大きく変わると考えられます。間違いないのは、これまでの書面を中心とした取引が当たり前の社会から、「電子取引」が当たり前の社会になっていくことです。

では、今何をするべきでしょうか?
事業者の方ができる範囲で「電子取引」を増やし、そのまま電子データで保存するものを増やしていくことです。事業者の方や税理士の方が、こうした方向性を持って「電子取引データ保存システム」をご活用いただければ幸いです。

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