新製品の開発状況と税理士のみなさまへのお願い
みなさまこんにちは。
Mikatus(ミカタス)で製品全体の責任者を務めております上村です。
日頃より当社製品をご愛顧いただき誠にありがとうございます。
本日は、現在開発中の新製品の開発状況をみなさまにお伝えするとともに、新製品をよりよいものにしていくためにご協力いただきたいことがあって筆を執りました。
税理士さんが中小企業の経営支援をするためのサービスを開発中です
各種調査によると、近年、中小企業の数は減り続け、AIが多くの仕事をこなすようになってきています。税理士事務所が今後も勝ち残っていくためには、事務所の価値の源泉を「税務顧問」から「経営顧問」にシフトし、付加価値を高め、他との差別化を図りながら、今まで以上に積極的に顧問先に寄り添ったサービスを提供していかなければならない・・・そのようにお感じの方も多いのではないでしょうか。
Mikatusでは、昨年10月、代表の田中が社長日記でお伝えしたとおり(関連記事:『顧問先の「他社はどうなの?」に答える。同業種比較サービスをいよいよ開始!』参照)、経営者の方なら誰もが抱く「よその会社はどうなの?」という疑問に答えるための新製品として、同業種比較サービス「YOSOD(ヨソッド)」(仮)を開発しています。
中小企業経営に関する信頼のおける統計情報が手元にあれば、税理士のみなさまが中小経営者の意思決定を支える際、大きな力になるはずです。
2020年夏にはテストバージョンをご提供し、秋には正式バージョンをリリースすることを目標に開発を進めています。
経営者の役に立つ、わかりやすい情報提供を目指して
本サービスでは、当社がご提供する税理士のためのクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」に蓄積された12万社以上の中小企業の会計データに基づき、業種別や規模別に情報を分析して、税理士のみなさまが経営者の方々にわかりやすく情報を提示できるような機能にする予定です。
もちろん、すべてのデータは匿名化して処理を行いますので個別のデータが特定されることはありません。
図:顧問先の「収益性」と「健全性」をわかりやすくレーダーチャートで提示
また、経営者に気づきを与え、自ら行動を起こしてもらうためには、数字に強くない経営者でも直感的に理解できる「わかりやすさ」が重要です。当社が昨年リリースした中小企業の財務カルテ「キャッシュ・イズ・キング」では、わかりやすさを追求したビジュアルなグラフに関し、多くのユーザー様から良好なフィードバックをいただくことができました。YOSOD(仮)においても、キャッシュ・イズ・キングで成功した「わかりやすさ」を追求していきたいと思っています。
具体的には、単に統計情報を数字として提示するだけでなく、経営者が自社の強みや弱みを直感的に理解できるよう、会社の「収益性」と「健全性」をいくつかの指標でスコア化し、レーダーチャートの形式でビジュアルに表示する機能を搭載する予定です。
サービス提供にあたっての課題と税理士のみなさまへのお願い
過去数カ月間の研究と技術検証により、サービスの提供に必要な基礎技術は確立できました。ただし、現時点で以下のような課題が出てきています。
1) A-SaaSに蓄積された会計データのうち、統計に含めるべきデータとそうでないデータを区別する必要がある:
統計に含めるべきデータは、実在する企業の正確な会計データに限る必要があります。実在しない企業の会計データや、練習目的などで不正確に入力されたデータは統計に含めるべきではありません。
2) 各企業の所在地、業種、従業員数等に関する基礎情報を充実させる必要がある:
これらの情報は、多くの企業の情報を様々な切り口で分析するうえで必要かつ有益な情報源となります。
3) 会計データの中に含まれる、科目に関する定義情報を正しくする必要がある:
一社一社の会計データにおいて、使用されている科目が正しい分類に紐付けられていることや、固定費・変動費の区分が正しく定義されていることが統計処理の基礎となります。
これらの課題の解決のためには、現在A-SaaSに登録されている会計データに一部修正や追加を行う必要があります。税理士のみなさまが、真に価値あるサービスを中小企業経営者にご提供するため、みなさまにデータ修正・追加のご協力をお願いしたいと考えています。
夏ごろにはみなさまにデータの修正や追加入力をご依頼させていただく予定です。ご面倒をおかけしますが、何卒ご理解・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。