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税理士を目指す年齢は何歳が限界?検討すべき課題と合格者の転職事情を解説

社会人でこれから税理士を目指すという人のなかには、試験の年齢制限や資格取得後のキャリアが気になるという方もいるかもしれません。そこでこの記事では税理士試験の年齢制限や受験する前に検討しておくべき課題、合格後の転職事情などを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.税理士と税理士試験受験生の平均年齢
  2. 2.税理士の平均年齢が高い3つの理由
    1. 2.1.受験しやすく、長く続けられるから
    2. 2.2.合格までにかかる年数が長いから
    3. 2.3.試験免除による取得者がいるから
  3. 3.税理士を目指す年齢の限界は?
  4. 4.受験を検討する際に検討しておくべきポイント
    1. 4.1.受験資格を有しているか
      1. 4.1.1.学識による受験資格
      2. 4.1.2.資格による受験資格
      3. 4.1.3.職歴による受験資格
    2. 4.2.仕事や育児を続けながら勉強ができるか
    3. 4.3.税理士登録には2年間の実務経験が必要
  5. 5.税理士資格を活かした転職は何歳まで可能?
    1. 5.1.税理士事務所に転職する場合
    2. 5.2.事業会社に転職する場合
  6. 6.まとめ


税理士と税理士試験受験生の平均年齢

全国の税理士を監督する日本税理士会連合会が2014年4月に実施した「第6回税理士実態調査」によれば、税理士の年齢層は20~40代が28%であるのに対し、50~80歳代が71.6%を占めています。

また、国税庁が毎年発表している税理士試験の合格者の年齢別割合でも一部合格と5科目到達の両方で41歳以上が最多となる傾向が平成30年以降続いています。

このことから税理士の平均年齢は受験生も含め、高めであることが分かります。

税理士の平均年齢が高い3つの理由

税理士の平均年齢が高い背景には、3つの理由が考えられます。

受験しやすく、長く続けられるから

税理士の平均年齢が高い背景には、長く続けやすい職業であることが関係しています。

くわえて、税理士試験は難関試験の一つとして知られていますが、他の難関試験と比べると、受験資格を得やすい資格であると言われています。

例えば、弁護士になるには、法科大学院を修了するか予備試験に合格したうえで5年以内に司法試験に合格する必要があります。

対して、税理士の場合は学識、資格、職歴など様々な方法で受験資格を取得することができ、受験年数や回数などにも制限はありません。

学識に限ってみても法律学または経済学を一科目以上履修したうえで大学、短大、高等専門学校のいずれかを卒業するだけで受験資格を取得できるなど受験資格を得やすいことが分かります。

そのため、社会人として働きながら税理士を目指すという人も多く、なかには30代後半から試験勉強を始める人もいます。

また、税理士は弁護士や医者と同じく、個人で独立・開業がしやすい職業でもあります。年齢に縛られず、長く続けることができるので、70代以降でも現役で活動する税理士が多いことも平均年齢が高い原因と考えられています。

合格までにかかる年数が長いから

税理士の平均年齢が高い理由の一つには、税理士試験の合格者の平均年齢が高いことが挙げられます。

税理士試験は数ある国家資格の中でも特に難易度が高い試験の一つと言われており、合格には全11科目のなかから5科目を選び、合格する必要があります。複数の科目に合格しなければならない関係上、合格までには5年以上かかるのが一般的であり、他の試験より受験生の平均年齢と合格時の年齢が高くなる傾向があります。

試験免除による取得者がいるから

税理士のなかには資格を試験免除で取得している人もいます。

税理士資格を取得する方法には「国税従事者における免除」という項目があり、税務署などの官公署で23年以上従事し、一定の条件を満たした者については試験が免除されることになっています。

上述の税理士実態調査では実際に37.2%の人がこの方法で資格を取得しているとされており、資格取得前の職業では31.9%が公務員と回答しています。資格免除で資格を取得する人のなかには官公庁を退職後に税理士登録を行う人もおり、税理士の平均年齢が高くなる原因の一つといわれています。


税理士を目指す年齢の限界は?

税理士試験を目指すうえで年齢制限は設けられていません。

過去には70代で資格を取得した人もおり、受験資格さえ満たしていればいつでも受験することができます。

また、税理士は自分で開業がしやすい職業でもあるため、実務経験さえ積んでおけば、現在の勤め先を定年退職してから税理士として活動するといったことも可能です。

ただし、税理士としてキャリアを積みたい場合は若い方が望ましいため、できるだけ早く目指した方が有利ということは間違いありません。

受験を検討する際に検討しておくべきポイント

税理士試験を受験する際は受験資格の有無や仕事や育児との両立方法、実務経験を積む方法を検討しておく必要があります。

受験資格を有しているか

税理士試験を受験するには国税庁の定める受験資格を満たす必要があります。受験資格を取得するには様々な方法があるので、自分が取得しやすい方法を押さえておきましょう。ここでは受験資格を取得する主な方法を紹介します。

学識による受験資格

  1. 大学・短大または高等専門学校を法律学または経済学を1科目以上履修したうえで卒業した者
  2. 大学3年次以上で法律学または経済学を1科目以上含む、62単位以上を取得した者
  3. 修業年限が2年以上あり、課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間ある専修学校の専門課程を法律学または経済学を1単位以上履修したうえで修了した者
  4. 司法試験の合格者
  5. 平成18年度以降の公認会計士試験の短答式試験に合格した者

資格による受験資格

  1. 日本商工会議所が主催する簿記検定試験1級合格者
  2. 公益社団法人全国経理教育協会が主催する簿記能力検定試験上級に昭和58年度以降に合格した者

職歴による受験資格

  1. 複式簿記による仕訳、決算、財務諸表作成事務など、法人または事業を行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
  2. 銀行、信託会社、保険会社などにおいて、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
  3. 税理士・弁護士・公認会計士などの業務補助事務に2年以上従事した者


また、海外の大学を経済学または法律学を履修したうえで卒業した場合や商工会・青色申告会における記帳指導事務に2年以上従事した場合は、国税審議会の個別認定を受けることで受験が認められることもあります。国税庁のホームページではさらに別の方法で受験資格を取得する方法も解説されているので、確認しておくようにしましょう。


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仕事や育児を続けながら勉強ができるか

税理士資格を取得するには全11科目ある科目から5科目を選び、合格する必要があります。

税理士試験は出題される分量や範囲の広さから、単年度で合格することはほぼ不可能と言われており、合格までには5年~10年程度かかることも珍しくありません。複数年にわたって受験勉強を続けていかなければいけないため、事前に仕事や育児といかに両立をするのかを検討しておく必要があります。

例えば、仕事をしながら勉強をしていく場合、毎日勉強をする時間を確保することが大切になります。人間の体力と記憶力は年とともに低下していくため、徹夜などに頼らず、事前の学習計画を着実にこなしていく計画性が大切になるでしょう。

また、資格学校や通信教育を利用する場合は、通学のための時間を確保することも必要になります。近年ではオンラインで受講できる授業も増えてきていますが、その分、受講する側のモチベーションの維持が課題となるため、慎重に検討しましょう。

税理士登録には2年間の実務経験が必要

税理士登録をするには、試験に合格したうえで日本税理士会連合会の名簿に登録をする必要があります。その際、租税または会計に関する実務経験を2年間積んでいることを証明する書類の提出が求められます。

税理士試験は長丁場となるため、多くの受験生は勉強と並行しながら経験を積むのが一般的です。

最もポピュラーなのは税理士事務所でスタッフとして勤務しながら経験を積むケースですが、要件を満たしていれば一般企業や金融機関での経験も認められるため、認定要件をよく確認しておきましょう。

ただし、認定要件の審査の際には在籍証明書に加えて日本税理士会連合会が必要と判断する書類の提出を求められることもあります。

一般企業などで経験を積む場合はそれらの書類提出に対応してもらえるか否かも予め確認しておくようにしましょう。


税理士資格を活かした転職は何歳まで可能?

税理士資格を活かして転職をする場合、年齢の限界は業種や会社の規模などによって異なります。ここでは税理士事務所に転職する場合と一般の事業会社に転職をする場合に分けて解説をします。

税理士事務所に転職する場合

税理士業界に未経験の人材が転職をする場合、大切になるのは、税理士試験の合格状況と前職での経験です。

税理士資格は5科目の合格と2年間の実務経験を積むことで取得できる資格ですが、合格までに長い年数がかかることから一部科目の合格者でも募集している事務所があります。

特に小規模の事務所の場合は、人材を育てるための環境が整っていないことが多いため、経験さえ積んでいれば条件面を交渉できる可能性があります。そのため、何歳まで転職ができるかについては、転職先で活かせる経験をどれだけ積んでいるのか、何科目の試験に合格しているのかといったこと次第ということになります。

また、近年では相続対策や事業承継のニーズが増しています。資産税の経験が豊富な場合は年齢を問わず転職がしやすいとも言われているため、年齢が気になる場合は資産税の経験を重点的に積んでいくのも良いでしょう。

ただし、BIG4税理士法人に転職をする場合は明確な線引きがあることも押さえておく必要があります。BIG4税理士法人とは税理士業界における最大手の法人であり、EY税理士法人、デロイトトーマツ税理士法人、PwC税理士法人、KPMG税理士法人の4つを指します。

BIG4税理士法人の採用基準は時代とともに変化していきますが、近年では税理士業界全体が人材不足ということもあり、30代まで対象とする法人もあります。また、学歴についても以前より基準が下がっており、必ずしも有名大学の卒業が必須というわけではありません。

事業会社に転職する場合

一般の事業会社に税理士資格を活かして転職をする場合は基本的には30代後半までを目安と考えておきましょう。

一般事業会社でポテンシャルをもとにした採用は20代までと言われており、30代以降は税務の専門家として社内で補えない知識や経験が求められます。

具体的にどのような経験が求められるかについては企業の規模や業種によっても異なりますが、法人税務の豊富な経験に加えて管理部門体制を整備できる能力などが求められます。

また、商社や外資系の企業の場合は、英語力や国際税務などの経験が重要視されることも押さえておきましょう。

まとめ

税理士は受験生含め、平均年齢が高く、受験するうえでの年齢制限はありません。受験するうえで必要となる資格も比較的緩めなので、何歳からでも挑戦することができます。

税理士試験の受験を検討する際は、仕事や育児との両立方法や実務経験を積む方法をよく考えておく必要があります。

特に30代以降の転職ではどのような実務経験を積んでいるのかが特に問われるようになるので注意しましょう。

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